矯正治療が保険診療の適用となる疾患は、顎変形症、3歯以上の永久歯萌出不全に起因した咬合異常および別に厚生労働大臣が定める疾患です。
・顎変形症
(顎離断等の手術を必要とする矯正治療)
・3歯以上の永久歯萌出不全に起因した咬合異常
(少なくとも1歯は埋伏歯開窓術を必要とするものに限る)
別に厚生労働大臣が定める疾患
1 唇顎口蓋裂
2 ゴールデンハー症候群(鯉弓異常症を含む)
3 鎖骨・頭蓋異形成
4 トリチャーコリンズ症候群
5 ピエールロバン症候群
6 ダウン症候群
7 ラッセルシルバー症候群
8 ターナー症候群
9 ベックウィズ・ヴィードマン症候群
10 顔面半側萎縮症
11 先天性ミオパチー
12 筋ジストロフィー
13 脊髄性筋萎縮症
14 顔面半側肥大症
15 エリス・ヴァン・クレベルド症候群
16 軟骨形成不全症
17 外胚葉異形成症
18 神経線維腫症
19 基底細胞母斑症候群
20 ヌーナン症候群
21 マルファン症候群
22 プラダーウィリー症候群
23 顔面裂(横顔裂、斜顔裂および正中顔裂を含む)
24 大理石病
25 色素失調症
26 口腔ー顔面ー指趾症候群
27 メビウス症候群
28 歌舞伎症候群
29 クリッペル・トレノーネイ・ウェーバー症候群
30 ウィリアムズ症候群
31 ビンダー症候群
32 ステッィクラー症候群
33 小舌症
34 頭蓋骨癒合症(クルーゾン症候群、尖頭合指症を含む)
35 骨形成不全症
36 フリーマン・シェルドン症候群
37 ルビンスタイン・ティビ症候群
38 染色体欠失症候群
39 ラーセン症候群
40 濃化異骨症
41 6歯以上の先天性部分(性)無歯症
42 CHARGE症候群
43 マーシャル症候群
44 成長ホルモン分泌不全性低身長症
45 ポリエックス症候群(XXX症候群、XXXX症候群およびXXXXX症候群を含む))
46 リング18症候群
47 リンパ管腫
48 全前脳胞症
49 クラインフェルター症候群
50 偽性低アルドステロン症
51 ソトス症候群
52 グリコサミノグリカン代謝障害(ムコ多糖症)
53 線維性骨異形成症
54 スタージ・ウェーバ症候群
55 ケルビズム
56 偽性副甲状腺機能低下症
57 Ekman-Westborg-Julin症候群
58 常染色体重複症候群
59 巨大静脈奇形(頭部口腔咽頭びまん性病変)
60 毛髪・鼻・指節症候群(Tricho-Rhino-Phalangeal症候群)
61 その他顎・口腔の先天異常
基本的には、上記疾患の治療を行っている医療機関と連携して治療を行っていきます。
主な連携医療機関
仙台市立病院
東北大学病院
仙台医療センター
宮城県立こども病院
国立成育医療センター
矯正治療費用はすべて保険診療の適用となります。ただ、保険診療のため、個人により、負担割合や治療内容、下記の医療費助成制度の適用状況により治療費用は大きく異なります。医療費助成制度としては、子ども医療費助成、自立支援医療(育成医療)、高額療養費、各制度が適用となる場合があります。詳しくは、医院もしくは保健所にお問い合わせください。
顎変形症の適応なのだと思われます。顎変形症の治療は、矯正治療を開始後、治療途中にて入院および全身麻酔を伴う手術を受ける治療方法です。一般的に行われている治療ですので、特殊な治療ではありません。ただ、基本的に成長終了後に行う治療ですので、小中学生で治療を行うことはありません。また、矯正治療は当院も含め認定された医院のみで行え、また手術や入院は大学病院などの総合病院の口腔外科で行います。(顎変形症以外の保険診療が適用される疾患の場合は、こどもの頃から治療を行うことが多いですので、治療の流れが異なります。)